気象予報士12日目 一般知識8章-1
今日は、第8章という事で、
「大気の大規模な循環」
についてです。地球規模の大気の動きについて扱います。
またまたwikipediaからの引用ですが、このように地球上には大規模な大気循環があります。
水色の低緯度の循環は南北の温度の違いによって発生した循環でハドレー循環と呼びます。
水色の極に近い部分の循環は、極循環と呼び、南北の温度の差によって発生します。
水色の中緯度の循環は、フェレル循環と呼び、ハドレー循環と極循環の影響で発生した間接循環に部類される循環です。ちなみにハドレーと極は直接循環に分類されます。
亜熱帯から赤道に向けて地上近くで吹く風はコリオリ力を受けて東風となります。北半球の物を北東貿易風と呼び、南半球の物を南東貿易風と呼びます。
次にジェット気流です。
ジェット気流には種類があり、
亜熱帯ジェット気流
寒帯前線ジェット気流
の2種類があります。
対流圏界面は極ほど高度が低くなるため、亜熱帯ジェット気流の方が寒帯ジェット気流に比べて高高度に存在します。
寒帯前線ジェット気流は地上に対応した前線が現れます。
ジェット気流の近傍ではウインドシアが大きくなるので乱気流が発生しやすくなるため、どこにジェット気流があるのかを推定することは航行の安全のためにも重要です。
大気の循環には熱の循環もあります。
地球規模で発生するのは南北熱輸送と呼ばれるものです。
もしこれが無ければ、赤道付近は太陽光を受けてどんどん熱くなり、逆に極は地球からの放射によってどんどん冷えてしまします。
そのため、熱は南北に空気、海洋、水蒸気などによって極へ輸送されます。
このため、地球では他の惑星のような場所による極端な温度差がありません。
このほかの大規模な気象現象としては、
プラネタリー波(水平スケールが1万km以上の偏西波動風です。)
モンスーン(季節が反対になると風向も反対になる、季節風とも。)
等があります。
ここまで、大規模な大気の動きについて勉強しました。
ここまで勉強すると、温帯低気圧の発生原理についても理解することが出来ます。
ざっくり温帯低気圧の発生について説明すると
南北の水平温度傾度に起因する傾圧不安定の発生
これを解消するために傾圧不安定波が発生
水平温度傾度と鉛直シアが大きい時に温帯低気圧が発生・発達する。
大気の持つ有効エネルギーを運動エネルギーに変えながら、発達
温度不安定性が解消されるにしたがって減少し消滅
大まかに以上の運命をたどることになります。
今日はこんなことを勉強してました。