気象予報士14日目 一般知識10章
今日はついに2週間目にして10章に入りました。
「中層大気の運動」
の勉強です。
中層大気の特徴として理由は省きますが、
10km以下・・・極ほど気温が低い
10~20km・・・低緯度の方が低温
20km以上・・・夏極の高緯度の方が高い
70km以上・・・夏極で低い
以上のような構成になっています。
他に、中層大気では様々な周期的振動が見られます。
それぞれについて説明します。
準2年周期振動
対流圏のプラネタリー波の鉛直伝播によって発生し、約26か月の周期で偏東風と偏西風が交互に出現します。
マッデンジュリアン振動
別名40日周期とも呼ばれ、30~60日で変動します。水平スケールは4万キロにも及びます。
ケルビン波・混合ロスビー重力波
これらを赤道波といいます。ケルビン波は赤道を挟むことでコリオリ力の働く向きがぎゃうになるために発生します。
ロスビーの方は、波長1万km、周期5日程度の振動で、西に20m/sで移動する性質を持ちます。
ケルビンヘルムホルツ波
おおきな鉛直シアを持つ気層で、水平法の流れが不安定になり振動するのが原因です。晴天乱気流もこの影響から説明できます。
かなり省略気味ですが、ブログの趣旨が勉強の備忘録なのでスミマセン。。
気象予報士13日目 一般知識9章
今日は9章
「メソスケールの気象」
についての勉強をしました。
メソスケールって何かというと、2km~2000km規模の気象のことをさします。
昨日のプラネタリー波なんかは1万kmなのでそれよりも小さいですね。
200km~2000kmをメソα、20km~200kmをメソβ、2km~20kmをメソγと区分します。
メソスケールの気象現象について羅列すると、
等があります。
これらについての説明をしていきます。
ベナール型対流
相対的に、上空が一様に低温で地上が一様に高温の時に規則正しく積雲が発生します。
これは上昇風と下降風が規則的に交互に現れるためです。これがべなーる対流です。
雷雨
こちらはおなじみの積乱雲が発達したものです。
発達期には雲の中のほとんどが上昇気流となり、一気に成長します。
成熟期には上下流が入り混じり、氷粒が成長してあられや雹になります。そしてこれらを上昇気流が支えられなくなった時、地上に落下します。
このおかげで地表面は冷却されます。この時にダウンバーストやガストフロントが吹くことがあります。
衰弱期になると、下降気流が優勢となり、いずれ雲は消滅します。
台風
台風は最大風速が17.2m/s以上に達した熱帯低気圧のことを言います。
台風は海面温度が26.5℃以上の北緯10度から25度の太平洋や南シナ海で発生します。
台風では暴風や大雨のほか、高潮にも警戒が必要になります。
海陸風・山谷風
これらは温度差に起因する気圧差によって起こります。
日中陸地は温められ、比較的冷えた海が高気圧場となり、海から陸へ風が吹きます。夜は逆になります。
山谷風では日中斜面の方が谷底よりも温められて谷から山へ空気が動きますが、夜は山から谷に向けて風が吹きます。
フェーン現象
フェーン現象は、山を越える際に雨を降らせて湿潤断熱減率で変化したときにその水蒸気のもつ潜熱が熱になって風下のふもとできおんが上昇する現象です。
以上、スケールの少し小さな気象でした。
気象予報士12日目 一般知識8章-1
今日は、第8章という事で、
「大気の大規模な循環」
についてです。地球規模の大気の動きについて扱います。
またまたwikipediaからの引用ですが、このように地球上には大規模な大気循環があります。
水色の低緯度の循環は南北の温度の違いによって発生した循環でハドレー循環と呼びます。
水色の極に近い部分の循環は、極循環と呼び、南北の温度の差によって発生します。
水色の中緯度の循環は、フェレル循環と呼び、ハドレー循環と極循環の影響で発生した間接循環に部類される循環です。ちなみにハドレーと極は直接循環に分類されます。
亜熱帯から赤道に向けて地上近くで吹く風はコリオリ力を受けて東風となります。北半球の物を北東貿易風と呼び、南半球の物を南東貿易風と呼びます。
次にジェット気流です。
ジェット気流には種類があり、
亜熱帯ジェット気流
寒帯前線ジェット気流
の2種類があります。
対流圏界面は極ほど高度が低くなるため、亜熱帯ジェット気流の方が寒帯ジェット気流に比べて高高度に存在します。
寒帯前線ジェット気流は地上に対応した前線が現れます。
ジェット気流の近傍ではウインドシアが大きくなるので乱気流が発生しやすくなるため、どこにジェット気流があるのかを推定することは航行の安全のためにも重要です。
大気の循環には熱の循環もあります。
地球規模で発生するのは南北熱輸送と呼ばれるものです。
もしこれが無ければ、赤道付近は太陽光を受けてどんどん熱くなり、逆に極は地球からの放射によってどんどん冷えてしまします。
そのため、熱は南北に空気、海洋、水蒸気などによって極へ輸送されます。
このため、地球では他の惑星のような場所による極端な温度差がありません。
このほかの大規模な気象現象としては、
プラネタリー波(水平スケールが1万km以上の偏西波動風です。)
モンスーン(季節が反対になると風向も反対になる、季節風とも。)
等があります。
ここまで、大規模な大気の動きについて勉強しました。
ここまで勉強すると、温帯低気圧の発生原理についても理解することが出来ます。
ざっくり温帯低気圧の発生について説明すると
南北の水平温度傾度に起因する傾圧不安定の発生
これを解消するために傾圧不安定波が発生
水平温度傾度と鉛直シアが大きい時に温帯低気圧が発生・発達する。
大気の持つ有効エネルギーを運動エネルギーに変えながら、発達
温度不安定性が解消されるにしたがって減少し消滅
大まかに以上の運命をたどることになります。
今日はこんなことを勉強してました。
気象予報士11日目 一般知識7章-2
今日は7章の続きで発散と収束、そして渦度です。
地上天気図の見方・ポイント解説 - 計算気象予報士の「こんなの解けるかーっ!?」
こちらのサイト様も大変役に立ちます。
この高気圧に注目すると地表では発散していますね。
一方低気圧では風が集まって上昇しています。収束です。
次に上空部分に注目すると、高気圧では収束、低気圧では発散していますね。
これにより、風の流れを見ることにより、地上の風向風速からでも上空の風の分布からでも低気圧、高気圧の位置の推定が出来ます。
ここでウインドシアにも言及しておきます。パイロットにはシアの予見は重要ですね。
ウインドシアとは2点間の距離に対する風の変化率です。
ウインドシアには2種類あり、
鉛直方向の風向風速の変化である鉛直シア
水平方向の風向風速の変化である水平シア
と呼びます。
ウインドシアがある場所では乱流の発生によってタービュランスが起きることがあるので要注意です。
この先ほどの高気圧と低気圧の図の真ん中を見て頂くと地表では高気圧側から低気圧側へ吹く風、上空では低気圧側から高気圧側へ吹く風となり、風向が全く逆ですね。
最後に渦度です。
渦度とは大気の回転方向と速さを表す物理量です。
渦度が正であれば反時計回り、負であれば時計回りです。
数式などはここでは記述できないので他のサイトに譲るとして、なぜ渦度が生じるかというと、2つの原因があります。
1つ目は流れに曲率が存在する場合、2つ目は風速の水平シアがある場合です。
1つ目についてはF1がカーブを曲がり切らずにスピンしてしまった場面を想像してもらえば容易です。
2つ目については、アニメなどで誰かが横を高速で走り去った時に通過したそばにいたキャラがくるくるまわる、そんなイメージです。
今日はこんなところです。このブログ、数式の記述も出来たらいいななんて思ったり。
気象予報士10日目 一般知識7章-1
昨日、一昨日とグライダーをしてきたので記事の更新が滞ってしまいました。こうしてブログをはじめてみてわかった事は毎日更新するのが想像以上に大変だという事。
早めに寝たい日もありますし、疲れ切ってしまう日もあるのに毎日更新出来る人はすごいなぁ。
さて、今日から7章「大気の力学と運動」です。
簡単に言うと「風」についてです。
風が吹く要因とその吹き方の原因を勉強します。
まずコリオリ力についてです。
地球は自転をしているため、地球を動く物体は見かけ上の力が働きます。
wikipediaからの引用で恐縮ですが、
こういう事です。北半球では進行方向に対して右向きの見かけ上の力が働きます。
次に気圧傾度力です。
これが風が吹く直接的な原因です。
水が位置が高いところから低いところに流れるように、空気も気圧の高いところから低いところへと流れます。
つまり、相対的に高気圧から低気圧へと、空気が移動することにより、風が生じるんですね。
これが地球大気規模になるとコリオリ力を考慮する必要が出てきます。
他の風の吹き方として遠心力があります。
竜巻なんかは局所的な気圧傾度力と遠心力のつり合いにより、あのような渦巻いた風になります。
最後に忘れてはならないのは摩擦力です。
摩擦力の影響は最大で地上2~3kmまで達するといわれ、海上より地上の方が大きいといわれます。
以上の力を組み合わせて吹くのが、次の4つの風(地衡風、傾度風、旋衡風、地上風)です。それぞれ紹介しましょう。
地衡風
この風は天気図の等高度線(等圧線)にそって吹きます。北半球では低気圧側を左に見ながら吹きます。
コリオリ力は緯度により地球の回転軸からの距離が変化するので高緯度になる程小さくなります。そのため、高緯度ほど地衡風も小さくなります。
計算式は省きますが、地衡風の風速と気圧傾度の関係はおよそ以下の通りです。
北緯45度、0.5hPa/100km・・・3.07m/s
北緯45度、1.0hPa/100km・・・7.52m/s
北緯45度、2.0hPa/100km・・・15.03m/s
傾度風
傾度風は気圧傾度力とコリオリ力、そして遠心力が釣り合った時に吹く風です。
風はまっすぐ吹いているとは限らないので、曲がることによる遠心力も考慮するという事です。
旋衡風
気圧傾度力と遠心力が釣り合って吹く風で、竜巻はこれです。
地上風
傾度風に摩擦の影響を考慮したものがこの風です。
摩擦があることで、等圧線や等高度線と30度程度の角度を為して吹きます。
アメダスで観測されるのはこの風です。
以上、数式は省きましたがこのような内容でした。
気象予報士9日目 一般知識6章-3
6章の続きで今日はエマグラムの勉強をしています。
まず、
温位
と
相当温位
の概念から勉強しましょう。
温位とは、ある気圧面にある空気を乾燥断熱減率で1000hPa(地上ということですね)に持ってきたときの温度を言います。
例えば、高度1000m地点で10℃の気体と3000mで-10℃の気体を比較してみましょう。
この2つの空気はお互いに気圧面が異なるので単純に比較できません。
そこで1000hPaという同じ土俵に持ってきて比較するんですね。
乾燥断熱減率を1.0℃/100mとすると、
前者の1000mで10℃の気体は地上(1000hPa)で約20℃
後者の3000mで0℃の気体は地上(1000hPa)で約30℃
と、後者の方が潜在的に温かさを秘めていると取ることが出来ます。
これが分かると何が嬉しいかというと、
温位で大気の安定性や逆転層の存在
が分かります。
実際にどのように大気の安定性を判定するかというと、
大気の温位が高度とともに上昇 → 安定
大気の温位が高度で変化しない → 中立
大気の温位が高度とともに減少 → 不安定
以上のようになります。
次に相当温位です。
これは水蒸気を考慮できる素晴らしい概念です。
水蒸気を含むという事は飽和して凝結するときにエネルギーを放出します。
エネルギーが放出されると、空気はそのエネルギーを基に相対的に飽和しない空気に比べて暖かくなりますね。
この水蒸気の持つエネルギー分を考慮したのが相当温位です。
具体的にはある高度にある空気塊を、水蒸気を完全に失うまで上昇させます。
失ったところから乾燥断熱減率で1000hPaまで戻すと、なんと温位に比べて相当温位が大きくなります。
必ず、相当温位の方が温位以上の温度になります。
これで何が嬉しいかというと、梅雨時期の前線の解析が出来ます。
普通前線は当温度線や等圧線で判定しますが、梅雨の時期の停滞前線は同じような温度で気圧も前線の前後で大きく違わず、それでは位置の判定が困難です。
そこで相当温位図を用いることで、等相当温位線が込み合っているところに前線が存在すると理解できます。
次にエマグラムです。
エマグラムとは↓のような図です。
これは予報のエマグラムですが、青が実際の露点温度、赤が実際の気温、背景に右肩下がりでのびるオレンジの線が乾燥断熱減率、緑の線が湿潤断熱減率を表します。緑の葉選は等飽和混合比線です。
これを見ると、一目でその大気が絶対安定か条件付き不安定か、それとも絶対不安定なのかが分かります。
さらに各高度の湿度や風向風速、逆転層、などもわかってしまいます。
グライダーパイロットには欠かせないですね。
3日間も引張りましたがこれで6章は終了です。
最近勉強の進度がブログよりかなり先に行ってしまい、ブログを書くことが復習みたくなってる(笑)
気象予報士8日目 一般知識6章-2
6章の2と称して
「大気の気温減率と安定度」
について勉強しました。
そういえば、3週間ほど前から進めていた某航空学校の成績開示請求が受理され、送られてきました。
結果は偏差値だけだいたいで書くと、
英語:52
総合1:49
総合2:80
こんなもんでした。総合1で偏差値49は (笑) って感じでした。
総合2はどうも偏差値が1.5倍されているそうなので、こんなもんでしょう。ちなみに点数はどれも7割前後くらい。
このくらいだと1次の通過後の順位は100番くらいでした。
2次は身体検査なので、いつものように受け、無事再検査もなくパス。
最終的に3次試験も終わった段階で、40位前後になりました。
細かいことはそのうち受験記としてまとめようかな。
これはさておき、大気の安定度に入っていきます。
大気の安定、不安定は、空気の浮力で決まります。
更に言うと浮力は空気密度差、空気密度差は温度差で決まります。
前の記事に湿潤断熱(0.5K/100m)と乾燥断熱減率(1.0K/100m)という飽和した空気と飽和していない空気を持ち上げた時の気温減率を示しました。
ここで、例えば上空に寒気の流入があったとかで、実際の大気が乾燥断熱減率より大きかったとしましょう。
そうすると、常に空気には浮力が働いていることになり、空気の塊はどんどん上昇していけます。
これが「絶対不安定」という状態です。
次に実際の空気の気温減率が乾燥断熱減率より小さく、湿潤断熱減率よりは大きかったとしましょう。これは乾燥した空気であれば安定、飽和した空気であれば不安定という状態です。
これが「条件付き不安定」という状態です。
最後に湿潤断熱減率より、実際の大気が小さかった場合です。
これは常に上に相対的に冷たい空気があるので上昇出来ないため、「絶対安定」となります。
この概念は理解するのに自分は結構苦しみました。
以下のサイト様が素晴らしいので参考にしてみてください。
いつも勉強でお世話になってます。